怠惰な生活を送る青年の日記

社会の片隅でひっそり生活しています。

ルポ「路上生活」

筆者のスタンス

  • ホームレスたちを面白おかしい観察対象とみなし、その実験台としてホームレスと共に路上生活をしているようにみえる。
  • 本当はホームレスとして生活していきたいところがあるのだけど、それができないから取材者の立場を利用してホームレス生活を体験しているようにみえる。

感じたこと

  • ホームレスといえども、結局のところ競争社会から逃れることはできず、周りと競争して生活していかなければならない。その好例がアルミ缶の廃品回収の仕事である。ホームレスの多くはアルミ缶の回収作業に従事しているが、誰もがその仕事で身を立てられるわけではない。この世界にも依然として厳しい格差社会が存在する。これはホームレス以外の普通の社会人生活も同様である。
  • ホームレスに対する見方が変わった。ホームレスは生活に困っている人たちで、何らかの支援を必要とする人達だと思っていたが、案外そうでもなく、むしろ悪知恵を働かせて公的支援を不正利用している人たちがあまりに多いことに驚いた。ここまで不正利用している人たちが多いとなると規制を厳しくして簡単に支援を受けられないようにする必要性も出てくるが、そうすると今度は本当に支援が必要な人たちが支援を受けられなくなるというジレンマ。そもそもこれだけホームレス人口が多いとなると、一人一人の生活状況を把握することは困難で、ある程度ルール違反を見過ごすことになってしまうのは致し方のないことだと思う。なので、無法地帯となってしまうのは当然の成り行きだともいえる。

良いと思ったところ

  • ところどころに「こういう人たちが普通に生活できる場所があったらいいのに」「こういう人たちの居場所があったらいいのに」と記述されているようにホームレスが安心して暮らせるところはないか考えているところ。実際に社会的弱者と呼ばれる人たちの生活を自分自身も同じように体験してみることで、彼らの置かれている状況を理解しようと努めているところ 。

まとめ

  • 一般人が考えているホームレス像とは違った生活ぶりが見えてくるので、実際に路上で生活している人たちならまだしも、そうでない人たちにとってはホームレスに対する印象が少しは変わると思う。

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