怠惰な生活を送る青年の日記

社会の片隅でひっそり生活しています。

白線流し―誰かを思い遣ること

自分はこれまでの人生で他人と激しくぶつかったことがあるか。他人と真正面からコミュニケーションを取ったことがあるかというようなことを鋭く突き付けつけてきたドラマ。

ここに出てくる登場人物は皆、他人と密にコミュニケーションを取っている。学生という時期のせいもあるのだろうが、損得勘定を抜きにして、ひとりひとりの人間と激しく向かい合っている。

人間は独りでは生きてはいけないし、また、独りで生きられるほど強くもない。それに人生は楽しいことばかりではなくて、辛いことや苦しいことがたくさんある。そうしたときに周りの人々の存在が自分の心の支えとなる。一人では持ちこたえることができなくても、他人と感情を分かち合うことで人は壊れてしまわなくて済むことだってある。だから、人は他人を求め、他人と自ら積極的にコミュニケーションを取ろうとするのだろう。なんだか彼らを見ていると、自分の人間としての未熟さが浮き彫りになる。彼らと比較して明らかに自分は人間として成熟していない。彼らよりもずっと歳が上であるというのに。

視聴後の感想としては、視聴者の立場としては心が動かされるけど、自分が彼らの立場に置き換えて、本作の一当事者の立場になるとすれば、やはり彼らのような振る舞いはできないことだけは確信した。それが本作を通しての感想である。

※普段の生活において、対面コミュニケーションでは感情があまり湧き出てこないけど、ドラマやマンガ、小説だと心が動かされるのはなぜだろう。
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